接客のマナー

共感・同調できる要素を見つけよう

「共感」「同調」でお客様との距離を縮めよう

毎日たくさんのお客様に接していても、その多くは初対面ですので、毎回ゼロから人間関係を築いていく必要があります。
接客のマナーにおいて、お客様との距離を縮める大切なポイントは、「共感」と「同調」になります。

人は、自分と合う人に対して強い「共感」を感じるという心理が働きますので、「趣味が同じ」「意見が合う」「話が合う」あるいは、「年が同じ」「地元が同じ」「大学が同じ」「仕事が同じ」というように、同調できる要素が多い人に対して共感し、好意を抱く傾向にあります。
同調とは、簡単に言えば「同じことをする」ことですので、その要素は見つけようと思えばいくらでも見つけることができます。

笑いとテンション

同じタイミングで笑ったり、同じテンションになることでも、「同調」することになります。
たったそれだけと思われるかもしれませんが、共感を得ることができれば、お客様との距離をグッと縮めることができます。
もちろん、ヘラヘラ笑うと逆効果ですので、笑う時はしっかりと笑うようにしましょう。
笑い始めは一番最初に、お客様が笑う時に一緒に笑い、終わる時はタイミングを合わせて同時に笑うのをやめることがポイントです。

そして、笑い終わったらそのままにせず、笑った内容についてお客様と必ず話題にして、同調と共感を上手に引き出すようにします。
また、テンションを合わせるという方法の場合は、お客様よりも少し高い目テンションで接することで、お客様のテンションも引っ張られて上がっていきます。
そこでまた距離を縮めることができますので、お客様との信頼関係がなかなか上手に築けないという人は試してみてはいかがでしょうか。

共感と同調のコツは「オウム返し」

接客時の基本的な会話において、お客様が使った言葉は言い換えることをせずにオウム返しをしましょう。
例えば、「ライスかパン」の二択を訪ねた場合に、お客様が「ご飯で」と答えたとしたら、「ライス」と言い直すのではなく、「ご飯ですね」とそのまま返します。
お客様が発した言葉を言い換えるということは、お客様を否定することになり、変な空気が流れる可能性があります。

そういうケースには、オウム返しにプラス別の言葉を添えながら、お客様への共感と同調を心がけるようにします。
この姿勢をとることで、お客様に対して「きちんと理解している」「興味を持っている」というアピールになり、お客様も悪い気はしませんので、お店やスタッフに対して好印象を持ってもらうことに繋がります。
接客のマナーにおいて、何を同調するか、常にその要素について意識しながら接客に努めることが、お客様との距離を縮めるポイントになります。