最強に不快な音「そしゃく音」
 会食や接待など、社会人になるとビジネスシーンで食事をする機会も増えます。
 グローバル化した現代では、海外のクライアントと食事をすることも珍しくありません。
 そこで気をつけたいのが食事中の「音のマナー」です。
 日本と海外では音についてのマナーが大きく異なり、日本では問題なしとされている行為も欧米の方にとってはマナー違反であるケースも多いため十分注意しましょう。
 物を噛むときのクチャクチャと音をさせる「そしゃく音」は、食事中の最強に不快な音とされています。
 これは日本、海外を問いませんのでビジネスシーンではもってのほかです。
 美味しい食事を食べていても、そしゃく音をさせる人が1人いるだけで美味しさも食欲も半減させてしまいます。
 取引相手にマイナスイメージを与えかねませんので、そしゃく音をさせる食べ方をする人は日頃から注意するようにしてください。
日本人は気をつけたい「すする音」
 日本では麺類や汁物などをすするとき、音を出すことはマナー違反ではありません。
 特に蕎麦やラーメン、うどんなど、あえて音をたてる人も多く、落語でも「ズズッ」という擬音により食べる行為を表現するなど日本の文化として根付いています。
 すする音を聞いて「美味しそう」と感じる文化があるため、「音をたてないで食べるなんて」と戸惑う人もいるのではないでしょうか。
 ですが、同じ汁物であっても高級レストランやホテル、料亭で出される洋食のスープを同じように音をたてて食べるのは、やはりマナー違反と言わざるをえません。
 スプーンですくって「ズズッ」と音をたててすする日本人も多いですが、スプーンから静かに口の中へスープを流し込む方法が正しいマナーとなります。
 ふだんから音を立てて食べていると、いざビジネスで会食となったとき、ついいつものようにすすって音をたててしまう可能性がありますので注意しましょう。
食器から出る音も気をつけよう
 和食の場合は木製のお椀や箸を使うことが多いため、食器から音が出ることはあまりありませんが、洋食器を使う際には音をさせないように注意が必要です。
 洋食器は陶器や金属製が多く、さらに金属製のナイフやフォーク、スプーンを用います。
 お箸文化の日本人にとって、子供の頃から使い慣れていないナイフやフォークを使うとカチャカチャ音をさせてしまう傾向があります。
 海外の取引先をはじめ、日本人同士の会食であっても、食器から音を出してしまうと「マナーがなっていない」「社会人の自覚があるのか」といったクレームを出しかねません。
 そしゃく音やすする音、食器の音などビジネスの会食は気を使うことも多いですが、これらは日頃から心がけることで直すことができます。
