フォークの背に乗せてご飯を食べるのがイギリス式のマナーって本当?
ご飯をフォークで食べる時に、フォークの背の部分に乗せる方は少なくないのではないでしょうか。
ナイフを右手に、フォークを左手に持ちながらご飯を食べようとすると、フォークの背にご飯を乗せると食べやすいのは確かです。
しかし、このやり方はイギリス式における正式なマナーではないのです。
そもそもイギリスの人がご飯を食べる機会は少ないですし、かろうじて豆をフォークの背に乗せることはあってもそれ以外の食材をこのようにしてたべることはありません。
日本ではフォークの背に乗せてご飯を食べることがイギリス式のマナーだといつの間にか認識されていますが、日本独自に編み出されたテーブルマナーです。
しかし、ご飯をきれいに食べることができる方法ですので、マナー違反になりません。
フォークの背に乗せると食べやすいという方は、この方法でご飯を食べると良いでしょう。
フランス式のマナーはご飯をフォークの腹に乗せる
フランス式のテーブルマナーでは、ご飯をフォークの腹の部分に乗せて食べます。
しかし、右手にナイフを持ったまま左手のフォークでご飯を食べるのは、右利きの方にとってはやりにくいと感じる方も中にはいらっしゃるかもしれません。
左手では食べにくいと感じる方におすすめなのは、右手のナイフを音を立てないようにお皿に置き、左手のフォークを右手に持ち替える方法です。
慣れている右手なら食べやすくなるのではないでしょうか。
イギリス式とフランス式のどちらもフォークを使うのが基本
日本ではチャーハンを食べる時にスプーンやれんげを使用します。
そのため、ご飯を食べる時にナイフとフォークとスプーンが並んでいると、スプーンを使いたくなる気持ちはよく分かります。
しかし、正しいテーブルマナーでは、イギリス式であろうとフランス式であろうとご飯を食べる時にはフォークを使用します。
スプーンはスープをすくう時、ナイフは食材を切る時に使用するものなので、ご飯を食べる時にスプーンやナイフを口に運ぶものとして使うことはないのです。
ご飯を食べる時に、フォークの背に乗せても腹に乗せも構いませんが、気を付けたいことが2点あります。
1つ目は、フォークを右手に持ち替えている時に、左手でお皿を持たないことです。
テーブルマナーは食事をともにする相手が気持ちのいい時間を過ごせるようにあるものです。
お皿を持つと、置く時に音が発生します。
余計な音は楽しいひとときを邪魔することになります。
食べている間はお皿を持たないほか、できるだけ余計な音を立てないように気を付けましょう。
2つ目は、ご飯は白いままで食べることです。
家庭では、ご飯の上に他のおかずを乗せて食べることがあります。
しかし、テーブルマナーでは、見た目を大切にします。
他の料理をご飯の上に乗せてお皿を汚すのはやめ、白いままで食べましょう。