そもそも香典返しとは?
香典返しというのは、香典のお返しの品を贈ることを指します。
香典は葬儀や法事の際に参列者が遺族に対して贈るもので、何かの物品であるケースも見られますが、香典は現金であることが多いです。
それに対して、香典返しは現金ではなく物品で行うことになります。
香典の金額や香典返しの内容については、それぞれの地域によって習慣が異なります。
しかし、ある程度の参考になる相場がありますので、事前に知っておくと失礼のない対応ができます。
香典というのは、葬儀にかかる費用も含めて、遺族のために何か助けになるようにということで渡されるものです。
ですから、その目的には「遺族を支える」とか「助け合う」という意味が強いわけです。
そのため、香典返しをする際には感謝を十分に込める必要はありますが、助けてもらうという意味合いの香典に対して同じだけ返すことはありません。
この原則を知っておくと、香典返しをどのようにしたら良いか理解しやすくなります。
香典返しを贈る時期はいつ?相場はいくらくらい?
いつ香典返しを贈るかということですが、本来は四十九日が過ぎた、いわゆる「忌明け」のタイミングで贈るものです。
その場合はすでに香典として誰からいくらいただいているかが分かりますので、その金額に応じて贈ることが多いです。
香典返しの相場としては「半返し」が一般的で、つまりいただいた金額の半分くらいの品を選んで贈ります。
とはいえ、亡くなったのが父親であったり、生計を支えていた人であったりする場合は3分の1の返礼でも良いとされます。
というのも、経済的な不安がこれから強くなる状況に置かれることや、子どもたちの教育のためによりお金を使ってほしいという周りの人の思いを汲んでのことです。
場合によっては、香典返しはしなくても良いと見なされることさえあります。
最近は、四十九日を待たずに葬儀に参列された方にその日のうちに品を渡すことも多くなっています。
その場合には香典の金額が分かりませんし、人によって差をつけるわけにはいきませんから、事前に同じ品を用意して配ります。
その相場としては2,000円から3,000円というところでしょう。
もし多額の香典をいただいてる方がいるようなら、後日改めて礼状と主にお礼の品を贈ります。
香典返しを辞退された場合はどうしたらいい?
中には、香典返しは不要ですと言う参列者もいます。
その場合は、その方の意思を尊重するのがベストでしょう。
上記のように、遺族を支えたいという気持ちが香典返しの原則ですので、ありがたく気持ちを頂戴すべきです。
その代わりに、改めて礼状を送るなどして感謝の気持ちを明確に伝えるようにします。