口に出さないだけで皆がマナーには敏感になっている

ビジネスシーンでは、同じ職場の同僚であっても取り引き先、顧客であっても人と人の関係が大事です。
良い関係を保つためには、マナーを守ることが求められます。
働く人たちに聞いてみると、職場や仕事関係の人ととの付き合いの中で、相手のマナーが気になることがあると感じる人は多いものです。
時にはマナーを知らなかったり、気持ちに余裕がなかったりするせいで、マナーを守れない人というのは出てくるものだからです。

多くの場合、とりたてて口に出してマナーを指摘することはありませんが、やはり心の中では気になっているのです。
それが親しい同僚であればスルーできるところかもしれませんが、大事なお客様や取り引き先とのやり取りで生じると、ビジネスに影響が出てしまうこともあります。
そのため、人間関係をうまくやっていきビジネスを成功させるためにも、マナーをしっかりと覚えてそれを実践していくことはとても重要です。

多くの人が気にしているマナーとしては、まずあいさつが挙げられます。
目が合ったらあいさつをすることや、何かをしてもらったら感謝の言葉を伝えるといった基本的なことができていないと、マナーが悪いなと思ってしまいます。

その次に気になるマナーとして、言葉の使い方、特に敬語の誤った使い方を挙げる人が多いです。
もちろん、できるだけ丁寧にしようとして敬語を使っているとは理解できるのですが、明らかにおかしい敬語を使われるとどうしても気になってしまうというケースが少なくありません。

イラッとさせてしまう敬語には特に注意

敬語の使い方というのは間違いが起こりやすいもので、誰にでもありえることです。
しかし、中には相手をイラっとさせてしまうような、ひどい敬語を聞くこともあります。

その例として二重敬語があり、具体的には、「送付したカタログをご覧になられましたでしょうか?」といった使い方です。
「ご覧になる」という言葉自体がすでに敬語ですので、さらに「なられましたでしょうか?」というのは、二重三重の敬語でくどい表現となってしまいます。

また、相手と話している中で自社の上司に対して敬称を付けて呼んだり、敬語を付けたりするというのも気にする人が多いです。
「弊社の部長が紹介してくださったので」といった表現です。
身内の話については敬語を使わないというのがマナーとなっていますので、気を付けましょう。

こうした問題は若い世代だけに起こっていることではなく、年齢を重ねた管理職の層にも見られることがあります。
その立場や年齢のゆえに、周りの人が注意をしないのでそのまま使い続けているからです。
ですから、他人に言われないから問題ないと思うのではなく、誰であっても自分の敬語表現は合っているだろうかと自問してみるのは良いことです。

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